検察側の冒頭陳述には、この事件の報復として、神戸山口組系組長が襲撃されたという趣旨の指摘がある。そして「山口組の分裂後、組員らは抗争の際に率先して敵対組織を攻撃する『行動隊』を結成していた。2人は揃って遅くとも事件7日前から組長の動向を探り、2日前には包丁を購入、犯行当日も組長が入った飲食店のそばで待ち伏せしていた」と述べ、計画性と共謀関係を指摘した。
一方、弁護側は「対立する組織だけに、組長に対しても浅からぬ因縁があり、痛い目に遭わせようと思っていた」と述べたが、殺害する気はなかったと主張、傷害罪にとどまるなどとした。
今後、5月の被告人質問などを経て、6月に結審、判決は7月に言い渡される。両組織の対立抗争状態が続いているため、この裁判は裁判員裁判の対象から除外されている。