政府が兵庫と大阪、宮城の3府県に対して適用を決めた、改正新型コロナ特措法に基づく「まん延防止等重点措置」について、兵庫県は2日の対策本部会議で対応を協議した。
兵庫で「重点措置」の対象となる地域は、前週に比べ感染者数が2倍以上となっている神戸市と阪神間3市(芦屋市、西宮市、尼崎市)で、状況次第で地域が追加される見通し。県内ではエリアによって対策に大きな差が出る格好だが、井戸知事は「県内ではどうしても他の地域との交流がある。外出自粛などのお願いは一律に継続していく」と訴えた。
対象地域内にある飲食店などに対しては、酒類の提供を午後7時まで、営業時間を午後8時までとするよう求める。協力金の額は、4日までは一律4万円だが、5日以降は売上高に応じて設定。中小企業は、前年度または前々年度の1日あたりの売上高が▼10万円以下の店舗に一律4万円▼10~25万円の店舗に(前年度または前々年度の1日あたりの売上高)×0.4円▼25万円以上の店舗に一律10万円、をそれぞれ支給する。大企業は上限を20万円とし、(1日あたりの売上高の減少額)×0.4円を支給、中小企業もこの方法を選択できる。なお、対象地域になっていない地域でも、酒類の提供を午後8時30分、営業時間を午後9時までとする時短営業要請は21日まで継続され、一律4万円の協力金が支給される。
■4市の対象約16,000店舗、立ち入り調査も
対象地域内には、約16,000店舗の飲食店などがあるが、▼要請された営業時間を守っているか▼密にならないような工夫をしているか▼手指消毒液を置いているか、など8項目にわたるチェックリストに基づき、委託業者の調査員による立ち入り調査を強化する。
井戸知事は、「一度守られなかったから協力金は支給しない、という運用ではなく、改善されれば相応の対応をする」としたうえで、「命令や勧告といった手順を踏んでも、なお守られない場合に、最終的には罰則(20万円の過料)を科すこともある」と話した。