神戸人形の魅力とは 手のひらの上のかわいい「お化け」たち リモート・ミュージアム・トーク(上) | ラジトピ ラジオ関西トピックス

神戸人形の魅力とは 手のひらの上のかわいい「お化け」たち リモート・ミュージアム・トーク(上)

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チェコ国立ナープルステイクミュージアム所蔵の明治末~大正末期の神戸人形。同館展覧会図録より
チェコ国立ナープルステイクミュージアム所蔵の明治末~大正末期の神戸人形。同館展覧会図録より

 昭和時代の戦争や平成時代の大震災、また作者の死去によって、「神戸人形」は何度も廃絶の危機に見舞われましたが、そのたびに「作りたい」という人が現れて、途切れることなく今日まで命脈をつないできました。現在も、「ウズモリ屋」の吉田太郎さん(神戸市東灘区在住)らが古作に学びながら、作者の個性と時事性をプラスして、令和時代らしい「神戸人形」を数多く誕生させています。

「ウズモリ屋」吉田太郎さんの神戸人形(平成末期~令和時代)
「ウズモリ屋」吉田太郎さんの神戸人形(平成末期~令和時代)

 本年4月下旬には、吉田さんの監修で、「神戸人形」のユニークな造形を紹介する書籍「神戸人形賛歌」が出版されます。日本玩具博物館は、創始期から現在に至るまで、約130年の歴史を彩った作者たちの作品と資料、約600点を所蔵しており、その新刊には、日本玩具博物館が誇る「神戸人形コレクション」の代表作品がずらりと掲載されます。現在開催中のテーマ展「神戸人形賛歌~ミナトマチ神戸が育てたからくり人形~」では、戦前の古作品、150点をにぎやかに展示していますので、まもなく出版される書籍と合わせてご覧いただければ幸いです。

 次回は、神戸人形の創始期の作者とその作品をとりあげて、造形の魅力をご案内いたします。(日本玩具博物館 学芸員・尾崎織女)

■日本玩具博物館
〒679-2143 兵庫県姫路市香寺町中仁671-3
電話 079-232-4388
FAX 079-232-7174

入館料 大人600円、高大生400円、小人(4才以上)200円
休館日 毎週水曜日(祝日は開館)、年末年始(12月28日~1月3日)
開館時間 10:00~17:00
アクセス JR「姫路」駅から播但線に乗り継ぎ「香呂」駅下車、東へ徒歩約15分 / 中国自動車道路「福崎」インターチェンジから南へ15分、播但連絡道路「船津」ランプより西へ5分

※緊急事態宣言を受けて、日本玩具博物館は5月11日まで臨時休館することが決まったと発表した。同館は「状況によりましては休館を延長させていただく場合もございます。ホームページでご案内させていただきますので、来館の際はご確認ください」と述べている。


【公式HP】
【春夏のテーマ展「神戸人形賛歌~ミナトマチ神戸が育てたからくり人形~」(公式HPより)】

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