法人会社12社・個人会社12社が加盟している、明石地区タクシー協会(兵庫県明石市)。日々安全安心への取り組みを徹底し、快適利用の提供を目指して、今日もクルマを走らせている。
昨年から続く新型コロナウイルス感染拡大の影響は、当然のことながら、タクシー業界にも影響を及ぼしている。明石地区タクシー協会でも、コロナ以前に比べて昼は30パーセント、夜にいたっては70パーセントの営業ダウンという現実だ。
しかし、鉄道の各駅や病院が動いている時間帯は、タクシーをゼロにできないため、台数調整を行って対応。また、一部のタクシー事業社は、明石市の子育て支援事業で妊婦等の移動にかかる負担軽減策としてタクシーを動かしているため、同協会として24時間止めることなく勤務が続く。
この現状を踏まえたなかでも、「常にお客様の気持ちを大事にし、安全安心のサービスを提供したい」と語るのは、明石地区タクシー協会の会長・松岡睦生さんだ。
同協会の現在の取り組みとして、まず新型コロナウイルス感染症への対策。まずはドライバーの検温を実施。そして、スーパーコンピューター「富岳」で計算された結果をもとに提唱されている「外気導入」で、車中の換気を徹底している。
もちろん、事故防止の取り組みも欠かさない。明石地区で唯一行われている協会あげてのスピード制限で速度管理し、他社の速度チェックをしながら事故減少に努める。そして今年は夜間のハイビーム走行にも力を入れ、安全安心な営業を心がけているという。
地域での安全安心パトロール(スクールガイド)や防犯パトロールへの活動にも参加している、同協会。「こんな未曾有の現状だからこそ、タクシーの有効性がある」という松岡会長は、タクシーだからこそのよさを次のように説明する。
「タクシーは“ドア・ツー・ドア”なので電車やバスに比べると密になることが少なく、安心してご利用いただける。また新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴う緊急の生活支援対策として明石市が実施した『明石市サポート利用券』や高齢者に向けた『寿タクシー利用券』をぜひ使用して欲しい。タクシーをもっと気軽にご利用していただけることを願っている」
最後に、松岡会長は、「優しさと心配りで『安心』と『快適』を提供し、近距離のお客様も当然、大切にすることを心がけている。まだまだ大変な時期は続くと思われるが、私どもタクシー協会としてできる限りのコロナ感染対策をし、皆さまに安心してご利用できるよう努力してまいりたい、また、ご利用の際には必ずマスクの着用をお願いします」と述べ、タクシーの積極的な活用を呼びかけていた。(嵐みずえ)