豊岡で屋台を見かけたらお医者さんかも… 「人を孤立させない」若き医師の試み

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「移動式カフェ」や「シェア型図書館」など、地域の拠点づくりを積極的に行っている豊岡市在住の診療医が、劇作家・演出家の平田オリザさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組『平田オリザの舞台は但馬』(ラジオ関西、木曜午後1時~)に登場。ケアとまちづくりの今について、平田さんとともに語り合った。

左から、田名部真理さん、守本陽一さん、平田オリザさん
左から、田名部真理さん、守本陽一さん、平田オリザさん(※撮影時にマスクを外して対応)

 医師の守本陽一さんは養父市の出身。「進学で地元を離れていましたが、大学3回生か4回生の頃、豊岡に映画館(豊岡劇場)が再生したことを知りました。いろいろな人に聞いてみても『豊岡が面白くなってきてるよ』と。人事もあったが、おもしろい場所ができたのであれば豊岡で地域医療をやってみてもいいなぁと思い、帰ってきました」と、但馬の地で医療に従事する道を選んだ。

 守本さんが試みた地域との交流、その始まりは「モバイル屋台de健康カフェ」だった。

「病院の中にいても予防の活動や退院した人の生活支援まではなかなか手が出せなかった。そこで『まちに出よう』ということになった」(守本さん)

 しかし、医療教室などを試みても、当初、なかなか人は集まらない。「正しさだけで突き進んでも人はこないんだなぁ」との思いを抱いた守本さんは、「アートやデザインなどのとっかかりを作りながら、僕らが屋台を引いてコーヒーを配ればカジュアルに対話ができるんじゃないか」と発想を転換。そこから、「モバイル屋台de健康カフェ」に行き着く。

「モバイル屋台de健康カフェ」 ※写真提供:(一社)ケアと暮らしの編集社
「モバイル屋台de健康カフェ」 ※写真提供:(一社)ケアと暮らしの編集社

「医者と分からず接していた人のなかには、びっくりする方もいて、時に病院の悪口も聞き出せるし(笑)、ぽろっと出てきた言葉から支援につなげられることもある」(守本さん)

 この交流をきっかけに、豊岡市では2019年には医療介護福祉関係者、建築家、デザイナー、アーティストなど、まちづくり関係者がつながる『ケアとまちづくり未来会議』も開催され、全国からも数多く来場した。

 また、守本さんは新たな試みもスタート。それは、自身が代表理事を務めるシェア型図書館「だいかい文庫」(豊岡市中央町6-1)だ。ネットカフェなどは利用者がお金を払うが、「だいかい文庫」は本を貸す側が利用料を払う。希望者は毎月2000円程度を払って本棚のオーナーとなり、町の人に読んでほしい本を置いて交代で店番。カフェも併設されており、町の人は自由に利用できる。オープンして3か月余りだが300冊以上の本が借りられており、誰もが利用できる私設図書館の運営は順調だ。


【「だいかい文庫」】

※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp

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平田オリザの舞台は但馬 | ラジオ関西 | 2021/04/29/木 13:00-13:25

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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