ラジオミキサーが使う!プロの現場からDTM・配信でも使えるエフェクトとは | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ラジオミキサーが使う!プロの現場からDTM・配信でも使えるエフェクトとは

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Cubase編集画面

 音楽制作ソフトでいうと、無料で使える「GarageBand」の他に、「Pro Tools」、「Cubase」 、「SONAR」、「Logic」などのソフトが有名です。このソフトを使えば、他の機材を使わずにパソコンの中で、声や楽器に様々なエフェクトをかけることができます。

Cubase編集画面

 リバーブはもちろんですが、ギターの音のような「歪(ひず)み系」と言われるディストーション(distortion)。「Auto-Tune」などのエフェクトでは“ケロケロボイス”と呼ばれる、エレクトロなサウンド表現を行うことができます。

 ラジオ放送の現場では、このようなエフェクトを使ってかっこいいジングルを作るのが醍醐味ですが、ラジオ局で重要な役割をしているのが、音圧調整をする「リミッター(limiter)」というエフェクトです。

 ラジオ局ではマルチバンドリミッターとプリエンファシスを備えたオーディオプロセッサ―で、リスナーが聴きやすい音作りを行っています。マルチバンドリミッターで変調度を効率的に高め、聴きやすく、エリアを拡げる効果を狙います。 プリエンファシスでは、 ラジオの伝送特性、受信機の特性で低下しがちな高域の周波数を事前に増幅し、受信側の周波数特性を改善します。変調度とは搬送波と信号の比のことで、AMラジオ関西の場合、 搬送波は558kHz、信号は番組や音楽の音声の情報になります。搬送波はトラック、信号は荷物に例えられます。変調度が大きいということは、たくさん荷物を載せて効率よく配送できているイメージになります。 ラジオでは変調度を平均的に大きくしつつ、100パーセントを超えないようにすることが大切になります。

 変調度が大きいとラジオリスナーに高い音圧で番組を届けることができ、 特に遠く離れたリスナーは聴きやすくなり、結果的に聴取可能なエリアが広がることになります。 しかし変調度が100パーセントを超えるとラジオでは音声がひずんでしまったり、 他局に混信などの影響を与えるなどの悪影響が出てしまいます。

 個人の音楽制作や、動画配信から、プロの放送現場など、様々なところで使われているエフェクト。気になる人は、深くて広いエフェクトの世界を探ってみては。

※ラジオ関西『おしえて!サウンドエンジニア』2021年5月16日放送回より


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宛先 〒650-8580 ラジオ関西『おしえて!サウンドエンジニア』
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※ラジオ関西『おしえて!サウンドエンジニア』2021年5月16日放送回音声

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おしえて!サウンドエンジニア | ラジオ関西 | 2021/05/16/日 08:25-08:30

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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