2013年11月3日、プロ野球・楽天の本拠地で行われた、日本シリーズ第7戦。田中将大投手(当時25)が9回のマウンドへ向かうときには、球場中のファンが『あとひとつ』(FUNKY MONKEY BABYS)を大合唱した。ほかにも、元阪神の藤川球児投手が使用した『every little thing every precious thing』(LINDBERG)など、プロ野球選手が打席あるいはマウンドに向かう時に球場に流れる曲は、選手とファン双方にとってなくてはならないものである。
打者であれば、打席ごとに複数の曲を使用する選手がいる。また、投手であれば打席に向かうとき、マウンドに向かうときなどで異なる曲を使う場合がある。今回は、2021年5月17日時点で、各球団が公式ホームページで公開しているものを集計した(※)。それでは、TOP3から見てみることにしよう。最も多く使われているアーティストは、世界を舞台に活躍する、あのロックバンドだった。
■第3位タイ:BTS(13選手が使用)
3位には、アジアにとどまらず世界中で高い人気を誇る、韓国の7人組男性アーティスト「BTS(防弾少年団)」がランクイン。世界的な大ヒットとなった『Dynamite』はソフトバンクの武田翔太投手やDeNAの伊藤光捕手ら4選手が使用する。ソフトバンクの栗原陵矢捕手は、2020年の日本シリーズでMVPに輝いた際、お立ち台で「アンパンマン」のモノマネを披露し話題となったが、2021年はBTSの「Anpanman」を使っている。何だか洒落ている。
■第3位タイ:ベリーグッドマン(13選手が使用)
BTSと並んで13選手が使用するのが、大阪出身の3人組ボーカルユニット「ベリーグッドマン」。メンバーの一人が、高校時代に硬式野球部に所属して甲子園を目指していたことから、その経験を踏まえた楽曲も多い(『ライオン』『ライトスタンド』など)。また、2020年6月には、阪神甲子園球場で初のスタジアムライブを開催した。かつては前田健太投手(元広島、現ツインズ/米・大リーグ)が、自身の生まれ年と同じタイトルの『1988』を登場曲にしていたことでも知られる。
■第2位:AK-69(15選手が使用)