宅配便を使い大麻や覚醒剤を密売したとして、兵庫県警や警視庁などの合同捜査本部は17日までに、大麻取締法違反や覚せい剤取締法違反の疑いで東京都新宿区の自称・衣料品販売業の男（27）などベトナム国籍の男女16人を逮捕した。
逮捕容疑は、営利目的で2020年8月～2021年4月、東京都新宿区のコンビニエンスストアや埼玉県川口市の宅配便営業センターから、乾燥大麻約50グラムを8万5000円で兵庫県加古川市の男性に、覚せい剤約10グラムを16万円で愛知県一宮市の女性に、それぞれ宅配便を使って譲り渡すなどした疑いが持たれている。16人の自宅など関係先の捜索で、末端価格約200万円分の覚せい剤や乾燥大麻が押収されている。
犯行グループは、遅くとも2018年から覚せい剤など違法薬物を密売し、計3700万円もの収益を得ていたとみられる。捜査関係者によると、グループのメンバーの一部は「新型コロナウイルスの影響で日本での仕事がなくなり、薬物の密売に手を出した」という趣旨の供述をしているという。一連の事件をめぐっては、2018年以降でベトナム国籍の男女40人が逮捕された。
