「緊急事態宣言の発出」は正しい表現? 「頭痛が痛い」と同じ? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「緊急事態宣言の発出」は正しい表現? 「頭痛が痛い」と同じ?

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 新型コロナウイルスの猛威が1年以上も続くなか、メディア等を通してよく聞かれる、「緊急事態宣言が発出されました」という表現。その表現は正しいのでしょうか……。「宣言」と「発出」という言葉について、ラジオ関西アナウンサー・林真一郎が紹介します。

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 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3回目の緊急事態宣言が出されています。

 昨年、初めての「緊急事態宣言」の際、「~宣言を発出します」という発表がありました。

「はっしゅつ……? 難しい言い回しやなぁ」と感じたのは私だけではないと思います。

「緊急事態」という言葉はよくわかるのですが、それを「宣言」して「発出」するとは、果たしてどんな意味があるのでしょうか……。

 まず「宣言」。広辞苑(第六版)では、「ひろくのべ言うこと。個人や団体・国家などが自己の主張や考えを外部に公表すること。また、その文章」と書かれています。

 新明解国語辞典(第八版)には「個人(団体)が、自分の意見や方針を世間に対して公式に発表すること。また、その言葉」とあります。

 簡単に言うと「緊急事態を世間に公式に発表する文章」という意味です。

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