この『猿楽町で会いましょう』は、存在しない映画の予告編を制作する「未完成映画予告編大賞 MI-CAN」で第2回(2018年)のグランプリを獲得した作品がもとになっています。予告編の映像は3分以内としてクリエイターが応募し、グランプリ作品は制作費3000万円をかけて本編を撮影することができる仕組みです。
児山隆監督が撮った予告編は審査員から高い評価を受け、「続きが見たい」という声が相次ぎました。
主人公の新人カメラマン・小山田を演じるのは金子大地。児山監督は金子と初めて会ったとき素顔に接し、これまでのどの作品とも違う顔をしていると感じて「出会って30秒で出演をお願いした」ということです。
ヒロインのユカを演じるのは、石川瑠華。映像作品の出演経験は全くないそうですがʼラブシーンにも挑戦し、体当たり演技を見せています。
児山監督は臨場感のある場面を撮影する演出の仕方を明かしています。撮影の前に金子とだけ打ち合わせて、ユカの嘘を小山田がどう追い詰めてゆくか、方法を探りました。このカットは、本番の撮影で小山田がユカをいきなりアドリブで怒鳴ることで、ユカ役・石川のリアルな反応を引き出した緊張感あふれるシーンに仕上がっています。
自分に関わる相手すべてに嘘をつく、この若い女性をめぐるラブストーリー。東京の生活で自分をよく見せたいために嘘を重ね、どんどん身動きがとれなくなり、やがて堕ちてゆく。何が本当なのか自分でも分からない。都会で人間関係に溺れていくのを生々しく描くリアルな物語。映画『猿楽町で会いましょう』は、6月4日(金)全国ロードショー。(SJ)
◇映画『猿楽町で会いましょう』
※R15+ 15歳以上の人が見られます(15歳未満は入場できません)。
※上映日程は、作品の公式サイト・劇場情報でご確認ください。
出演:
金子大地 石川瑠華
栁 俊太郎
小西桜子 長友郁真 大窪人衛 呉城久美 岩瀬 亮 / 前野健太