でも、お客さんの中には、当たり前に、「まけて〜もっと〜まけて〜」って、ひつこく言う人もいるよう。そんなお客さんには、お店も負けじと「ウチはもともと安いから、よそのお店、見に行ってみて〜」と返すそうです。
ただ、しばらくして、そのお客さんが「やっぱりこの店の方が安かったわ」と帰ってきて買ってくれたときには、お店の人もうれしくなって、「値引きしないって言ってたけど、その値段から少し引いてあげたりする」こともあるとか。
取材しているときに見たんですが、お客さんも負けてません。
子連れのお母さん、子どもがぐずったタイミングで店の前に行って、「この子、トマト食べたい食べたいってぐずるねん〜。でも、持ち合わせあんまりないから、安して〜!」。
そんなやりとりがあった後、お店の人に話しを聞きました。
「ほんま、オモロいやろぅ、いろんな作戦でやってくんねん、もうゲームみたいやわ」と。「こういうやりとり、コミニュケーションがあるからこの商売がやめられへんねん。だから、どんどん『まけて〜』とか『なんか付けて〜』とか言いに来て!」って。そのお店の人は、にこやかに言うてはりました。
「まけて〜」文化、まだまだありますね! そして、これも、対面で直接やりとりできる商店ならではのものかもしれませんね!