兵庫県丹波市の林道で5月、中学2年の少女(13)の遺体が見つかった事件で、神戸地検は25日、死体遺棄や未成年者誘拐、自殺ほう助などの罪で住所不定・無職の男(23)を起訴した。神戸地検は被害者が未成年であることなどに配慮し、起訴状の内容を明らかにしていない。
男は5月5日、県内で少女を車に乗せて誘拐し、丹波市氷上町の林道に止めた車内で練炭を燃やして少女の自殺を助け、翌6日に遺体を林道に放置した疑いなどで兵庫県警に逮捕された。 さらに自身が所有する軽乗用車内で少女にみだらな行為をしたとして(兵庫県)青少年愛護条例違反容疑で追送検されている。兵庫県警が遺留物を鑑定したところ男のDNA型と一致し、供述からも容疑が浮上したという。
捜査関係者によると、男の運転免許証には鹿児島県内の住所が記され、逮捕時「車の中で寝泊まりをしながら来た」と話していた。
SNS=会員制交流サイトで少女と知り合い、連絡を取り合うなかで自殺を持ち掛けたとみられる。しかし、少女に自殺願望があったかどうかについては、その後、黙秘に転じているという。
男は6日に「自殺しようとしたが死にきれなかった」と丹波署管内の交番に届け出て、丹波署員が林道で少女の遺体を発見した。