ラジオ番組で聴こえる効果音ってどうやって出しているの? 通称「ポン出し」を解説 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ラジオ番組で聴こえる効果音ってどうやって出しているの? 通称「ポン出し」を解説

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 日々、様々な情報を届けているメディアの1つ、ラジオで、欠かせない「音」。そのなかで、プロの放送現場でよく使われる「ポン出し」とは何なのか、普段はラジオを陰で支えている技術スタッフが、ラジオ番組のなかで解説しました。

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 ラジオの生放送で、効果音やBGMを再生するときには、専用の機材を使用して音出しをします。見た目はスイッチがたくさんついていて、その一つひとつを押すと、それぞれいろんな音が入っているというもので、 その見た目通り“ポン”と音を出すので、「ポン出し」と言われています。CDデッキなども使用できますが、放送やイベント、演劇などでタイミングよくSE(効果音)やBGMを再生する、コントローラーとしての操作性から、「ポン出し」は多くの場面で使用されています。

オンエアスタジオのポン出し

 取り返しのつかない生放送では、「ポン出し」の正確な操作とタイミングが重要です。新人ディレクターやミキサーは、初めて押すときには、緊張して手が震えるものです。

「ポン出し」の他にも「パッド」や「サンプラー」などの呼び方をする場合があり、使用する場面で呼び方が変わります。例えばお笑いコンビの「きつね」のネタで、サンプラーを使って「ププププーン」というレゲエホーンの音などを再生していますが、この音はMacBook内の音楽ソフトに入れた音素材をサンプラーの操作で再生しています。サンプラーの中には、こうしたコントローラーとしての使い方と、サンプラー自体に登録した音に、リバーブなどのエフェクト、フェードアウト、ループ再生などの効果をつけられるものがあります。

AKAIのサンプラー

 神戸のラジオ局、ラジオ関西では「ポン出し」の機材は各スタジオに設置されていて、生放送や収録で使われています。オンエアスタジオで使っている「ポン出し」は60個のスイッチがついたコントローラーで、パソコン内に登録されたそれぞれの番組の音素材を呼び出し、再生することができます。収録スタジオにはコントローラーをiPadのアプリで行っているところもあり、タッチパネル操作で「ポン出し」しています。また公開生放送など、外に持っていけるサンプラーとして、Roland のSP-404SXという機材があります。

スマホやタブレットで使えるパッドアプリ
Roland SP-404

 最近はスマホやタブレットで使える「ポン出し」アプリもたくさんあり、数百円~数千円で購入することができます。イベントや配信などで使えば、盛り上がること間違いなしですが、スイッチの押し間違いには注意です!


もし興味がある方は、番組にハガキでおたよりをお待ちしています。
宛先 〒650-8580 ラジオ関西『おしえて!サウンドエンジニア』
ラジオ関西技術センターがお送りする番組で、あなたの質問が読まれるかも……!


【放送音声】

 

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おしえて!サウンドエンジニア | ラジオ関西 | 2021/07/04/日 08:25-08:30

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