【レビュー】良くも悪くも「怪獣のバトルのみ」 ウツウツとした気分を吹き飛ばすにはピッタリ『ゴジラVSコング』

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 小栗旬のハリウッド初参戦作品で、破壊神<ゴジラ>と守護神<コング>が大激突する映画『ゴジラVSコング』が、7月2日より全国東宝系でロードショー公開中です。今作の魅力を、映画をこよなく愛するラジオパーソナリティー・増井孝子さんが解説します。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 私の中の“キングコング”といえば、1976年のジョン・ギラーミン監督、ジェシカ・ラングがコングの恋人を演じた、リメイク作品の「キングコング」だった。

 キャンペーンで大阪までやって来た監督と新人女優に会い、インタビューしたことで、思い出の映画になったのだが、コングの恋人ともいうべきドワン役を演じたジェシカ・ラングの、ただただ叫んでいるだけのような演技はいただけなかった。ゴールデングローブ賞の新人賞をとったのも信じられないくらいの演技で、さすがにその後しばらく映画界からのオファーがこなかったため演技の勉強をやり直したらしい。その甲斐あってか、その後は「トッツィー」でアカデミー賞の助演女優賞、「ブルー・スカイ」で主演女優賞、それに2009年にはエミー賞、2016年にトニー賞と演技の三冠を達成する大女優になったのだから、すごい!

 キングコングも、あの頃から比べると、ずいぶん立派になった。サイズ的にも、闘い方にも進化がみてとれる。

 原点は、フェイ・レイがヒロインのアン・ダーロウを演じた1933年の「キングコング」。2017年の「キングコング:髑髏島の巨神」まで、8本の作品が作られている。

 一方、日本が誇る怪獣ゴジラは1954年の「ゴジラ」から始まって、昭和・平成そしてミレニアムシリーズの作品、それに「シン・ゴジラ」(2016)も合わせて29本、ローランド・エメリッヒ監督の「GODZILLA」(1998)などのハリウッド版も含めると実写版だけでも本当にたくさんの映画が作られているスター怪獣だ。

 そのアメリカと日本をそれぞれ代表するスター怪獣が闘ったらどっちが強くて、どっちが勝つのだろう(?)という対決は誰もが見たいと思うドリームマッチだ。

 これまでにも東宝が作った対決もの「キングコング対ゴジラ」(1962)はあったが、ワーナーブラザーズとレジェンダリーピクチャーズと東宝が提携して展開する、ゴジラとキングコングを主人公とした一連の怪獣映画シリーズ「モンスターバース」はまさにファン垂涎の本格派。複雑な権利関係をクリアしての共同作業は、うれしい限り。

 2014年『GODZILLA ゴジラ』、2017年『キングコング:髑髏島の巨神』、2019年『ゴジラ・キング・オブ・モンスターズ』の続編で、ハリウッドスタジオで作られた4本目となるのが本作『ゴジラVSコング』。


◆『ゴジラvsコング』

【キャスト・スタッフ】
アレクサンダー・スカルスガルド ミリー・ボビー・ブラウン レベッカ・ホール ブライアン・タイリー・ヘンリー 小栗 旬 エイザ・ゴンザレス ジュリアン・デニソン カイル・チャンドラー デミアン・ビチル

監督:アダム・ウィンガード
脚本:エリック・ピアソン マックス・ボレンスタイン

(C)2021 WARNER BROTHERS ENTERTAINMENT INC. & LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS LLC.

【公式サイト】

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