「雰囲気」←「ふいんき」と読む時代が来る? 大学教授が指摘 「ありえる。すでに『無観客』という言葉が…」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「雰囲気」←「ふいんき」と読む時代が来る? 大学教授が指摘 「ありえる。すでに『無観客』という言葉が…」

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 都染教授に再び聞きました。

「今後もあり得るでしょう。すでに『無観客=ムキャンカク』が兆しているように思います」

 は? ムキャンカク? どういうことですか?

「音位転倒や音韻交替(おんいんこうたい)は、さっと聞いただけでは、聞き流してしまうような場合に起こります。話題が、観客の有無であれば、ム……といえば、その時点で『無観客』と予測して聴き取ります」との衝撃のお答え。そしてさらに……、

「会見などを、よく聞いていると、ムキャンカクになることがあります。まだ文字が引き留めてはいるのですが、雰囲気の例で、文字は引き留め役とはならない前例があります」とのこと。

 いやいや、さずがに無観客はどこまでいっても「ムカンキャク」でしょう。だって「ムキャンカク」なんて早口言葉のようで、とても言いにくいです。…と、否定はしたものの、待てよ、これはあり得ることだ。

 だって私たちはすでに「さざんか(山茶花=本来はさんざか)」と言っていますよね。それに対しても何の疑問も持っていません。ということは……「ムキャンカク」も将来は当たり前になっているのかもしれません……。

 そう思うと、また眠れない日々が続きそうです。

 言葉は時代とともに、その意味も使い方も変化します。「ことばコトバ」では、こうした言葉の楽しさを紹介していきます。

(「ことばコトバ」第11回 ラジオ関西アナウンサー・林真一郎)

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