「ここまで来たら、頑張って盛り上げていきたい。もちろん、屋外で騒ぐとか、スポーツバーのパブリックビューイングで観戦するのではなく、出場した選手へ敬意を払いたい。5年後、10年後「世界が大変な最中に、アスリートとして自らと戦い、コロナとも戦った」と言ってもらえるような”TOKYO2020”に」(大阪市都島区・30代会社員/男性)
「始まれば、自宅で競技を観戦するしょう。日本が真剣にやることに意味があると思って開催するならば、世界中の選手たちにもエールを送りたい」(神戸市中央区・20代大学生/女性)
■もはや世界は”Shohei Ohtani” 五輪どころでは…
一方、世界の興味について、このような意見も。「いつの間にか五輪ありきで、開催する・しないの議論がないがしろになったのではと思う。五輪開催の影響で首都圏だけでなく全国的にコロナ感染が拡大し、重症者が増えて病床がひっ迫し、救える命が救えなかったら…大会に出た選手は、後ろめたさを感じるかも知れない。日本のみならず、世界のスポーツファンの注目は、五輪競技ではなく大谷翔平選手(アメリカ大リーグ・エンゼルス)の一挙手・一投足ではないか」(兵庫県姫路市・50代会社員/男性)
■辞任・解任・撤回、ドタバタ開幕直前まで
莫大な総工費がネックになったメインスタジアムの当初計画の撤回や、公式エンブレムの盗用疑惑による白紙、JOC元会長の裏金疑惑、トップの問題発言…。東京五輪には常にトラブルが付いて回った。開会式に関しても、4日前に楽曲制作担当の一人だったミュージシャン・小山田圭吾氏が過去のいじめ問題を受けて辞任。前日の22日になって、演出の中心・ショーディレクターの小林賢太郎氏が過去にナチス・ドイツによるホロ・コースト(ユダヤ人大量虐殺)を揶揄(やゆ)していたことが発覚、非難を受け解任される異例の事態が続く。
「森喜朗・前大会組織委会長の女性蔑視発言に、クリエイティヴディレクターのタレントの風貌をめぐる演出に対する批判、開会式で作曲を担当することになっていたミュージシャンの過去のいじめ問題。開幕直前までドタバタで、不信感が募ったままの五輪を観戦したいとは思わない。開会式は予定通りといっても、いったい誰のためなのかわからない」(兵庫県明石市・30代/主婦)との厳しい批判もあった。
組織委は22日、小林氏が開会式で1人で演出を手掛けた個別の部分はなかったことを確認。「(演出)全体を早急に見直しながら、早急に協議する」としている。かつてない混乱と不安を抱え、祝祭ムードが高まらないまま17日間の大会が幕を開ける。
■前回の東京五輪でも”慎重論”