「盛り土」←何と読みますか? ニュースでの読み方が今と昔で違います | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「盛り土」←何と読みますか? ニュースでの読み方が今と昔で違います

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「盛り土」、この言葉、何と読みますか?

 いま、ニュースなどでは「もりど」と言われています。しかし、以前は「もりつち」でした。私も数年前に「もりど」と聞いたとき、「いま、何て言うた? 『もりつち』やんか」と、突っ込んだことがありました。

 私たちがアクセントを確認するNHK日本語アクセント辞典(2016年発行)には、なんと「モリツチ、モリド」が併記されていました。「あれ? そんなはずは……」と思い、ひとつ前の1998年版を確認するとやはり「モリツチ」の表記のみでした。

 そして、新明解日本語アクセント辞典(第二版/三省堂)では「モリツチ」のみ。「あれあれ? そんなはずでは……」と思い、国語辞典を調べてみました。

 新語の掲載に定評がある新明解国語辞典(三省堂)には「土を盛って高くすること。またその土。[建設業界などでは『もりど』とも]」とありました。そして……、

 明鏡国語辞典(第三版/大修館書店)には、「もりつち」の項目に、「(前略)もりど。《書き方》公用文では『盛土』。」とありました。つまり、一部の業界で使用されている言葉だったのです。

 そのうえで「NHKことばのハンドブック第2版」を見てみると、「ニュースや一般番組では、[モリツチ]と言うが、土木関係などの専門番組では、[モリド]と言ってもよい。」との表記。

 ん? それはおかしい。ニュースも含め今や「モリド」一色です。いったい誰がこの言い方を使い始めたのでしょうか?

 定かではありませんが、どうやら業界や役所で使われていた言葉の説明を受けた、政治家や自治体の人たちが記者会見などで、そのまま使い始めたことがひとつの理由のようです。

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