当時「100年に1度」ともいわれた大雨だったが、もともと水害が多い地域だったため、都賀川は雨水を海に流す排水溝として活用され、のちに水に親しむ親水公園として整備された歴史がある。こうしたことから都賀川は地元で「雨が降ると急に増水する川」として知られる。兵庫県は都賀川の事故後、大雨洪水注意報・警報が発令さると点灯する回転灯を設けるなどした。
■この日は「安全に向けて気持ちをリセット」能勢文夫さん
![能勢文夫さん「ここに来て悪夢を思い出し、安全への思いを誓う」](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2021/07/%E9%83%BD%E8%B3%80%E5%B7%9D%E6%B0%B4%E9%9B%A3%E4%BA%8B%E6%95%8513%E5%B9%B4%E2%91%A3%E3%80%80%E8%83%BD%E5%8B%A2%E6%96%87%E5%A4%AB%E3%81%95%E3%82%93-1024x768.jpg)
大阪府吹田市の建設会社経営、能勢文夫さんも追悼の集いに訪れた。能勢さんは当時、都賀川の河口から約1.5キロ地点の山手幹線に架かる「新都賀川橋」の耐震補強工事中だった。突然の雨で撤収作業を始め、最後に残った能勢さんの眼前に上流から濁流が迫った。「このままでは死んでしまう。もうダメだ」。とっさに橋脚にしがみつき約30分後、レスキュー隊に救出された。
能勢さんは毎年都賀川へ訪れる。「この夏も、水害のニュースを聞くたびに悲しい思いをします。最近では熱海の土石流。油断禁物。絶対的な安全はないんだということを肝に銘じてほしいです。そして天候やその土地の状態、事前に調べておくことが必要な時代なんです。そのためにも、毎年7月28日は、気持ちをリセットして、改めて安全について考える日にしています。ここに来ると、あの悪夢を思い出すと同時に、気が引き締まります」と話した。
![コロナ感染防止の観点から「偲ぶ会」は細心の注意を払いながら執り行われた](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2021/07/%E9%83%BD%E8%B3%80%E5%B7%9D%E6%B0%B4%E9%9B%A3%E4%BA%8B%E6%95%8513%E5%B9%B4%E2%91%A0%E3%80%80%E7%9C%8B%E6%9D%BF-1024x768.jpg)
![神戸市立長峰中学校コーラス部 2年ぶりに「偲ぶ会」に参加した](https://jocr.jp/raditopi/wp-content/uploads/2021/07/%E9%83%BD%E8%B3%80%E5%B7%9D%E6%B0%B4%E9%9B%A3%E4%BA%8B%E6%95%8513%E5%B9%B4%E2%91%A6%E3%80%80%E9%95%B7%E5%B3%B0%E4%B8%AD%E3%80%8C%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%8D-1024x768.jpg)