「べっちょない」←どういう意味かわかりますか? 兵庫県で使われる方言です

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 お盆に故郷に帰るのを自粛している方も多いかと思います。そんなあなたに3回にわたって「方言」についてお送りします。

 今回は「べっちょない」。皆さんはご存じですか?

 意味は……「別条ない」「大丈夫」などです。「そんなに食べて大丈夫か?」「べっちょない。」というような形で使います。

「べっちょない」は兵庫県の播州地方を代表する方言です。

 兵庫県は旧五国(但馬・丹波・摂津・播磨・淡路)で構成されていて、北は日本海、南は瀬戸内海までという大きな県です。気候や風土もまったく異なります。当然、旧五国それぞれの言葉があります。そのなかの播磨国、播州で主に使われている方言が播州弁(播州方言)です。忠臣蔵でおなじみの赤穂も、世界遺産姫路城も播州(播磨)に位置しています。

 この播州地域で主に使われている「べっちょない」。以前、担当していた番組で、どれくらいの範囲で使われているのかを調べたことがあります。すると、播州だけでなく、兵庫県内各地、そして周辺の京都や岡山の一部でも認知されていることがわかりました。ただ、年代によって違いがあり、若い層では「意味はわかる」「聞いたことはあるけれど、使わない」という人が多かったのに対し、年齢が上がるにつれ、「知っているし、時々使う」「いつも使う」などの傾向がみられました。

 意外だったのは、播州から電車で東へ30分ほど離れた神戸市内の商店街や漁協の関係者、海を挟んで南の淡路島北部でも日常的に使われていたのは驚きでした(世代による差などはあり)。瀬戸内は船の往来が盛んです。その昔、陸上だけでなく、海上での人や物の動きとともに、言葉が伝播した、ということが言えるのかもしれません。

 せっかくですから、「べっちょない」以外の播州弁を少し紹介しましょう。「ごうわく(腹が立つ)」「なんどいや(何ですか?)」「ぜっぺ(ぜひ)」「あだける(落ちる)」……など、たくさんあります。

 少し荒っぽい、怖い、きついという印象を持つ人もいる播州弁ですが、そうでない表現もたくさんあります。私が好きな播州弁は「せんどぶり」。意味は「久しぶり(とても久しぶり)」という意味です。柔らかい言葉の響きがいいですね。日常の何気ない風景が目に浮かびます。

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