政府は17日午後、新たに兵庫や京都など7府県に緊急事態宣言を出すことを決めた。期間は8月20日~9月12日までで、兵庫県内の全域が対象となる。県はこうした政府の動きを受け、同日夕から、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、4度目となる緊急事態宣言下での具体的な対応を議論・決定。斎藤元彦知事は会議後の会見で、県内の新規感染者数が同日、過去最多を更新する853人に上ったことを受け、「(新規感染者数が)1,000人台となる危機感がある。まさに緊急事態、危機的な状況。宣言は避けられない」と厳しい表情で述べた。
県は20日以降、酒類やカラオケを提供する飲食店などには休業を要請し、しない場合は午後8時までの営業時間短縮を求める。飲食店には、正当な理由がないのにマスクを着けていない人の入店を禁止とするほか、会話をする際にマスクを着けるよう求めても応じない客を退店させるよう要請。また、百貨店など多くの人の利用が想定される大型商業施設には、入場制限の実施と、午後8時までの時短営業を要請する。
兵庫県は2日以降、国から「まん延防止等重点措置」の実施区域に指定され、県は当初15市町としていた措置区域を16日、但馬地域を除く36市町に拡大したばかり。斎藤知事はこれまで、「(“まん延防止措置”と比べて)エリアの違いこそあるが、措置の内容にほとんど差異がないのが事実」などとして国を協議を続けてきており、宣言を出した場合に緩和するための指標「出口戦略」を提示するよう求めたが、国の対処方針には反映されなかった。