兵庫県は18日、新たに1088人が新型コロナウイルスに感染したと発表した(死者・取り下げの公表はなし)。兵庫県としては初の1000人超となり、 1日当たりの感染発表数は過去最多。 県内の感染確認は5万3218人となった。
■18日、国内で兵庫・大阪など27府県で新規感染者数更新、感染拡大に歯止めかからず
18日の国内の新型コロナウイルスの新規感染者数は、過去最多の2万3918人(死者は30人)。兵庫(1088人)、大阪(2296人・初の2000人超)、千葉、福岡、沖縄など27府県で最多になり、東京(5386人)は、過去2番目の多さとなった。全国の重症者数は1716人で、6日連続で過去最多を更新。
斎藤元彦知事は会見で、最も懸念していた1000人を上回る感染者数について「重大な局面を迎えたが、こうした状況に応じた医療提供体制を早急に講じなければならない」と危機感をあらわにした。そして8月20日~9月12日にかけての「4度目の緊急事態宣言」発令期間が、秋以降の経済活動の制限緩和に向けた”踏ん張りどころ”と強調した。
■兵庫県「新型コロナ・第5波への対応」医療体制強化のためのパッケージ公表
具体的には、新型コロナウイルスの重症化防止に効果があるとされる点滴薬「抗体カクテル療法」について、供給量の確保を前提として医師会などと協議を進める。斎藤知事は「県内では10例しかないが、医療現場から積極的に進めたいという声が挙がっている。県立病院で投薬し、医療強化型の宿泊料施設(医師を派遣)で経過観察する流れを8月中にも作りたい」と述べた。
さらに兵庫県が独自に作成した「ロードマップ(2021年8~12月)」を提示。タイムスケジュールとして、9月までに▼病床・宿泊療養施設の確保と保健所体制の強化▼ワクチン接種体制の確保(8/11現在・兵庫県内接種率32%)▼若者を中心とする感染防止対策の徹底的な呼びかけを進め、10月初旬までには12歳以上の県民の8割についてワクチンの接種体制を確保し、「抗体カクテル療法」など重症化防止措置の拡大を目指す。斎藤知事はこれらの施策について流動的な部分は否定はしなかったが「状況次第では前倒しもあり得る」とした。
なお神戸市の久元喜造市長は18日、市内の医療強化型の宿泊療養施設を4か所増設、8月中に「抗体カクテル療法」を始めたいと表明した(※兵庫県内ではこれまで神戸・姫路・西宮の各市に1か所ずつ、今回の拡大で計7か所に)。