「豊岡演劇祭2021」中止決定 平田オリザさん「慚愧に堪えない」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「豊岡演劇祭2021」中止決定 平田オリザさん「慚愧に堪えない」

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「豊岡演劇祭2021」を主催する豊岡演劇祭実行委員会は18日、兵庫県への緊急事態宣言の発出が決まったことを受け、9月9日(木)から開催を予定していた「豊岡演劇祭2021」を中止すると発表した。購入済みのチケットについては払い戻すという。ただし、開催地自治体(豊岡市・養父市・香美町)の意向等を踏まえ、一部の演目については地元の観客のみを対象とした公演の実施を検討するほか、オンライン上演についても模索するとのこと。

7月15日の記者発表での平田オリザ・フェスティバルディレクター(左)と高宮浩之・実行委員会会長

 演劇祭の中止決定を受け、「豊岡演劇祭2021」フェスティバルディレクターを務める劇作家・演出家の平田オリザさんがメッセージを発表した。

 平田さんは演劇祭中止の判断に至った理由について「豊岡演劇祭は観光や街づくりと深くリンクし、多くの人々を県外から呼び込むことを大きな目的の一つとしてきた」「感染者が比較的少なく、病床数も限られる但馬地区では、より一層外からの人流に配慮する必要がある」などと説明した。

 同時に「一演出家としては忸怩たる思いがあります」「多くの演劇人の発表の機会が失われてしまったことについては、フェスティバルディレクターとして慚愧の念に堪えません」と悔しさをにじませ、「世界が日常を取り戻す日は、いつになるでしょう。劇場が非日常を取り戻す日は、いつになるでしょう。それでも私たちは、芸術家の強い想像力を持って、前を向いて進めたいと思います」と平田さんはメッセージを締めくくっている。(FMジャングル)

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