21日午後5時ごろ、兵庫県姫路市家島町鞍掛島(くらかけじま・家島諸島の1つ)の砂浜に、幼児と小学生を含む7人が乗ったプレジャーボートが乗り上げた。荒天で救助は難航し、関西空港海上保安航空基地にヘリコプターの出動を要請、午後10時40分、全員が救助され、事故から約6時間後の午後11時過ぎに関西空港に到着した。いずれもけがはなかった。
姫路海上保安部によると乗船者(所有者含む)はいずれも大阪市の37歳~50歳の男女4人、10歳と11歳の男児(いずれも小学5年)、1歳の女児。
プレジャーボートの所有者から海上での緊急通報用電話番号の「118番」通報があり、姫路海上保安部が巡視艇と警備艇を出動させ救助しようとしたが、近畿、四国地方で続く悪天候の影響で、南からの強風(当時・風速約10メートル)と、高い”うねり”が発生、救助が難航したという。
第五管区海上保安本部(神戸市中央区)によると、2021年・上半期’(1~6月)に起きた船舶事故は127隻。前年に比べて23隻増加した。特にプレジャーボートの増加が著しく、このうち97隻(前年同時期71隻)と全体の約76%を占めた。神戸・姫路海上保安部が海上での警戒を強めている。
多くの船舶関係者は、プレジャーボートの事故増加の要因を▼「3密回避の屋外レジャー」として注目されたこと▼昨年(2020年)から新規ボート免許取得者が増加傾向にあることなど、利用者自体の増加に比例しているのではないかと分析している。
【動画】要救助者引き上げのようす(夜間撮影のためモノクロ画像です)(2021年8月21日 ※画像提供・関西空港海上保安航空基地)