「但馬の人が思っていそうなこと、全部書いちゃった…」劇作家・演出家の内藤裕敬、市民参加型の舞台を演出

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 劇作家・演出家の平田オリザさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組『平田オリザの舞台は但馬』(ラジオ関西)に、劇作家・演出家の内藤裕敬さんが登場。地域の人々とともにつくる舞台をテーマにトークを展開した。

劇作家・演出家の内藤裕敬さん
劇作家・演出家の平田オリザさん

 大阪の老舗劇団「南河内万歳一座」の座長をつとめる内藤さんは、11年前から兵庫県豊岡市のNPO法人コミュニティアートセンタープラッツが企画する市民参加型の演劇創造プログラムに参加している。

「豊岡駅前の『アイティ』という施設にある劇場(豊岡市民プラザ)の岩崎(孔二)館長に話を聞く機会があったんです。『みんなが集い、行き場のない方もふらりと本を読みに来たり作品を作ったり、そんな居場所を作りたい』という言葉にこみあげてくるものがあってね。機会があればお手伝いしたいと思っていたらお声かけいただいたのがきっかけです」(内藤さん)

 内藤さんはこの夏、「村を育てる」「豊岡かよっ!」という2つの舞台作品(市民演劇プロジェクト)に関わった。

「村を育てる」はOMS(扇町ミュージアムスクエア)戯曲賞作家・高橋恵さん(虚空旅団主宰)の書き下ろし作品を、内藤さんが演出。東洋のペスタロッチと称された旧但東町(現、豊岡市但東町)出身の教師・東井義雄さんを、生徒や保護者、同僚の教師らの視点で描いたオリジナル作品。

「豊岡かよっ!」は2005年に1市5町が合併し、兵庫一の広域自治体となった豊岡市が合併するまでの紆余曲折を、それぞれの地域のエピソードを交えながらコミカルに描いた内藤さんの書き下ろし作品だ。

 いずれも豊岡市民が参加、成功のうちに幕を閉じた。

「豊岡かよっ!」より

 書き下ろし作品について「但馬の皆さんはまじめなので、相手をディスったりしないけど、『こう思っているんじゃないかな?』ということを全部書いちゃった(笑)」と内藤さん。

 公演をみた平田さんは「ご覧になった皆さんは『あの通りです』とおっしゃっていましたよ(笑)。地元の方もネタにしていますよね。演劇のエッセンスが詰まっている作品だと感じました」と感想を述べた。

 内藤さんは2公演を振り返り、「今回はセリフの量も多くて、市民参加の皆さんもよく覚えたなと感心しています。新しく参加した人、『夏はこれに懸けるんだ!』と毎年参加する人もいて、座組(メンバー)も充実してきている。人物の内面性、身体性の表現も年々、うまくなっている」と、コロナ禍で様々な制限が求められるなかでも、懸命に取り組んだ豊岡市民の熱意を称えた。

舞台稽古の様子(「豊岡かよっ!」より)

 平田さんも「豊岡は(城崎国際)アートセンターが開館してから市民が気軽に演劇に触れられる機会が増えた。ちょっと出てみようか、という人も増えている。客席では『演劇、観たかったんだ』という方がたくさん声をかけてくださった」と、あらためて劇場という「場」で起こる交流に思いを寄せた。

 番組では次回も内藤さんに現在の劇場をとりまく環境や、豊岡の魅力について話を聞く予定。

※ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』2021年9月16日放送回より


※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp

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平田オリザの舞台は但馬 | ラジオ関西 | 2021/09/16/木 13:00-13:25

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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