15日午後、淡路島・岩屋沖で男女3人が死亡した水上バイク事故を受け、兵庫県の斎藤元彦知事は翌16日の会見で、「痛ましい事故だ。当然、条例の改正も考えられる」と述べた。斎藤知事は、来週半ばにも事故現場を視察し、対応を検討する会議を開く考えも示した。
神戸海上保安部によると、死亡が確認されたのは、いずれも神戸市在住の20~30代の男女3人。3人はTシャツや水着、ライフジャケットを身に着けており、遺体の損傷が激しいという。水上バイクは定員3人で、乗っていたのはこの3人のみだが、バイクの所有者は3人以外だったとみられる。通報した女性は「3人乗りの水上バイクが暴走して、ドーンと音がした」などと説明しており、消波ブロックには衝突した痕があったことから、神戸海上保安部は水上オートバイが猛スピードで消波ブロックに衝突したとみている。
兵庫県の「水難事故等の防止に関する条例」では、水上バイクの上限速度については定められていない。斎藤知事は「様々な規制が及ばない分野だった。海上保安庁や県警、公安委員会や漁業関係者などが幅広く関わる問題で、事前に防ぐためにトータルに議論したい。出来るだけ早く結論を出す」と述べた。
明石市が8月、海水浴場付近での水上オートバイの危険運転に対し、殺人未遂などの容疑で刑事告発(容疑者不詳)したことを受け、斎藤知事は須磨海岸(神戸市須磨区)を視察した。斎藤知事は、「プレジャーボートと水上バイクがかなり走っていた。砂浜でくつろぐ20人から30人の中には飲酒している人もいたが、もし飲酒をしたうえで運転していれば法律上でも違反。そういった事案があるならしっかり対応しないといけない」と厳しい表情で話した。