今年は、東経135度が日本標準時子午線と定められて135年目の年に当たります。
そんななか、こないだ明石に何気にいましたら……。北の方角から真っ直ぐ、でっかいリュック背負いながら歩いて来て、立ち止まったと思ったら、真上の太陽を拝むようなポージングをする方が前から来るんです。
「何してはるんですか?」って聞くと……、
「京丹後市にあります、最北子午線塔から、一歩一歩、時を刻み感じるように、子午線を歩いて来ましたぁ」
そう語るのは、子午線のまち明石に生まれ育ち、現在も明石在住の藤本明生さん、56歳。
名前が「明石に生まれる」と書いて「明生」。「名前の通り、明石で生まれた者として、やっぱり東経135度の子午線で時を身体で感じなあかん、それに相応しいのが今年やと思い立ちまして……」。
9月3日に、京丹後市の最北子午線塔を出発。東経135度をスマホで経度を確認しながら子午線を歩いてきた藤本さんは、途中、山深いところで道に迷ったりすることも……。「そんな場所ですから、人と全然、会いませんし、飲み水や食べ物がなくて生命の危機を感じることもあった」とのこと。