当社発の長期抗ウイルス液「クリーンフィックス」がコロナ禍で多くの引き合いをいただいている。コロナウイルスを減らす液剤として一般的なアルコールや次亜塩素酸水などは乾くと効果がなくなってしまうが、クリーンフィックスは塗布後数か月から1年以上経過しても抗菌・抗ウイルス効果が継続する。実際に検査機関で検査したところ、2時間後にはウイルスが1千分の1未満に激減したということでJIS基準の最高評価を得た。施工業者を介さずにセルフで塗布できるという点も他にはない大きな特長。すでに京阪神の大規模ホールや鉄道車両、学校や保育園、病院など数百施設で採用されている。これも当社が発売元をしている。
それ以外には、国立大学とも提携しながら植物を原料としたバイオプラスチック事業にも着手した。スターチを利用したオリジナルの新素材で、近い将来は一部のポリなどプラスチックに代わる素材になりそうだ。
――世間で脱炭素や環境配慮はまだまだ掛け声先行の感があるが、見通しは?
イメージ通りの市場構築には遠いが、産業界は確実に騒がしくなっている。ヨーロッパのように一気呵成とはいかないまでも、生産者、消費者ともに大きな流れはいずれ必ずくる。「ブルーオーシャンを作るのが企業の社会的使命だ」との信念で、少しずつ布石を打っていきたい。
(取材・文=播磨時報社)
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