流星群がダメなら月や惑星観察を 2021年10月星空散歩 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

流星群がダメなら月や惑星観察を 2021年10月星空散歩

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 2021年10月は2つの流星群が極大となる。

 10月4日から12日ごろに現れる10月りゅう座流星群。かつてはジャコビニ流星群と呼ばれていた。9日午前3時ごろ極大となる。1時間に5個ほど流れると予想され、ゆっくりと流れるのが特徴という。8日午後6時半ごろ月は沈むので月明かりはなく好条件となるが、今年の出現数は少ないとみられている。

 もう1つは10月中旬から下旬にかけて活動するオリオン座流星群、母天体はハレー彗星だ。冬の星座の代表格・オリオン座の狩人オリオンが振りかざすこん棒の先に輻射点がある。極大となるのは21日午後9時ごろ。今年は明るい流星は少ないとされるうえ、満月に近い月明かりがあり観察は難しいかもしれない。

2021年10月の星空(画像提供:明石市立天文科学館)

 流星群の観察が難しいのなら、月を見よう!

 今年の中秋の名月は9月21日。8年ぶりの満月だったが、雲に隠れたところが多かった。「後の月(十三夜)」となるのが10月18日。これは日本独特の風習で、旧暦9月13日の月を言う「栗名月」とも呼ばれる。少し欠けた月は午後4時10分ごろ昇り、午前3時8分に沈む。

 10月は惑星にも注目したい。25日には水星が2021年の明け方で最も高度が高くなる。明るさもマイナス0.5等と明るく肉眼でも見つけられる。双眼鏡を使うと、より見つけやすくなる。ただ水星が見えるのは、夜明け前の短い時間なので注意が必要だ。

 このほか木星や土星も引き続き輝いている。30日には宵の明星の金星が、「見かけ上太陽から東に向かって最も離れる」東方最大離角となる。一般的に東方最大離角の前後には金星の高度は高くなるが、秋に東方最大離角を迎えると高度はそれほど高くならないため、「少し控えめ」の宵の明星を見ることができる。その近くには土星と木星がいるので、夕方の西の空では惑星の競演が楽しめる。

 そして双眼鏡や天体望遠鏡があれば10月12日にこんな現象も楽しめる。

 夏の星座「いて座」は10月中旬になると宵の早いうちに西の低い空に傾いていく。そのいて座の南斗六星のφ(ファイ)星3.5等が上弦の月に隠される現象が起こる。西日本では潜入も出現も見ることが可能で、大阪では午後8時47分に潜入、午後9時48分に出現する。月の8時の方角から入り4時の方角から出てくる。西の低い空なので、広く見渡せる場所が必要だ。

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