兵庫県加東市の遊園地「東条湖おもちゃ王国」の立体迷路施設「カラクリ迷宮のお城」で床が抜け利用客6人が重軽傷を負った転落事故で、床板を支える木材の一部が折れ、床板が腐食していたことが、捜査関係者への取材でわかった。
事故があった立体迷路はいずれも千葉県浦安市の遊具会社が製造、施工していた。兵庫県警は業務上過失傷害容疑で、11日に現場検証。保守管理状況や構造に問題がなかったかどうか調べる。
また系列の「軽井沢おもちゃ王国」(群馬県嬬恋村)でも2014年に同種の立体迷路で床が抜け、客2人が軽傷となった事故があったという。
関係者によると、軽井沢おもちゃ王国では2014年9月、5階建て立体迷路の3階の床約1m四方が抜け、男女2人が転落した。調査では、雨による腐食で床の木材をつなぐビスやくぎの強度が不十分だったのが原因だったことがわかった。
東条湖おもちゃ王国では2013年に立体迷路を設置、2014年と2017年に増床などのリニューアルを実施。支配人によると、軽井沢の事故を受け、改良工事もしていたという。施設は社員が毎日目視で点検するほか、月1回はボルトや板のひずみの有無なども確認していた。
東条湖おもちゃ王国は「被害者の方へのケアに尽力し、事故原因の究明と再発防止に努める」とコメント。11日~14日まで臨時休園する。