兵庫県民を対象に、県内を目的地とする旅行代金などを割り引く「ふるさと応援!ひょうごを旅しようキャンペーン」のプレ実施が14日、スタートした。1人最大7000円お得に旅行ができる。新型コロナウイルスの影響でダメージを受けた観光業への支援策で、県が6日に発表し、12日から予約を受け付けていた。
申込には、2回目の新型コロナウイルスワクチンを接種後、出発日時点で2週間経過していること(または、出発日の前日から起算して3日以内のPCR等検査結果通知書の提示)が必要だが、接種が済んでいなくても、同居する家族など、原則4人以下の少人数旅行であれば利用できる。
このキャンペーンでは、1人1泊当たり最大5,000円を割り引くほか、22日からは土産物店や観光施設で利用できる最大2000円分の「ふるさと応援クーポン券」を配ることで、1人最大7千円がお得になる仕組み。
淡路島のホテル「ホテルニューアワジ」の担当者は、「12日朝10時から受付を始めたところ反響が大きく、ありがたいことに電話が鳴りっぱなしで、お断りしてしまうケースもあるほど。露天風呂付き客室や部屋での食事など、利用者も感染状況を踏まえ、接触を避けている印象がある」と話した。同ホテルの女将で、県旅館ホテル生活衛生同業組合「女将の会」の会長も務める木下圭子さんは、「待ちに待っていた。宿が繁盛すれば経済が動く、淡路が潤えば兵庫が潤うという波及効果に期待している。大人も子供も安心して泊まっていただき、旅による安らぎや発見を得ていただけるようなおもてなしをしたい」と意気込んだ。
神戸市の有馬温泉は、コロナ禍で観光客は半減、おととしの約161万人から去年は約89万人だった。有馬温泉観光協会は「このキャンペーンで経済全体の活性化を」と期待を寄せる。
斎藤元彦知事は13日の定例記者会見で、「県と宿泊業界が一緒になって、コロナでダメージを受けた宿泊旅行業の回復につなげ、兵庫の観光をさらに盛り上げていきたい。県民には、安全安心で楽しい旅を味わってほしい」と期待を寄せた。県内の感染状況が、国が示すステージ指標でステージ2以下程度になれば、県内に住む全ての人を対象に本格的に実施する予定。