◆部屋鳴りの少ない環境を作る◆
音が響きにくい部屋を選ぶのはもちろんですが、場所が決まっている場合には、壁や床などにタオルや毛布、カーペットなどを設置すると、音が反射するのを抑えてくれます。スタジオのような吸音材を用意するのが難しくても、部屋にある物で工夫すれば部屋鳴りは抑えられます。また、自宅で本格的にボーカルを録音したいという方は、インターネットで販売されている、スタンド型の動かせる吸音材がおすすめです。
◆編集ソフトで加工する◆
自宅で収録した音をあとで確認してみたところ、部屋鳴りが大きく聞こえづらい声になってしまっていた! という場合には、 編集ソフトで音質を加工するという方法があります。編集ソフトのイコライザー機能を使って、声以外の周波数をカットしたり、声の周波数を強調させたりして聞こえやすく加工するのです。ただ、加工すると声の音質が変わってしまうので、できるだけ最初から部屋鳴りの少ない環境でとることが大切です。
部屋鳴りを抑えてクリアに収音することは、シビアな音楽制作や、配信用音源のクオリティを向上させます。また、聞き手の集中力を削ぐ要素が減りますので、Web会議ではストレスのない進行にもつながります。最近はWeb面接も増えていますね。面接官にしっかりと話の内容を聞いてもらうためにも、そして印象を良くするためにも、部屋鳴り対策をしてみてはいかがでしょうか?
※ラジオ関西『おしえて!サウンドエンジニア』 2021年10月17日放送回より
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