兵庫県尼崎市のマンション敷地内で医療系事務員の女性(28)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された元夫(33)が、女性の帰宅直前に敷地内に入る様子が現場の防犯カメラに写っていたことが兵庫県警への取材でわかった。尼崎南署捜査本部は元夫が待ち伏せして襲ったとみて経緯を調べる。
元夫は女性とは離婚後1年経っておらず、何らかのトラブルがあったとみて動機の解明も進める。
元夫の逮捕容疑は15日午後8時20分ごろ、尼崎市昭和通4丁目のマンション駐輪場で刃物のようなもので女性を刺すなどして殺害した疑い。 元夫は「殺すつもりで刺した」と容疑を認めているという。
司法解剖の結果、女性の死因は失血死で、背中を中心に10か所以上の刺し傷や切り傷があり一部は肺に達し、これが致命傷とみられる。捜査本部は元夫が女性に対し強い殺意があったとみている。
捜査関係者によると、防犯カメラの映像では、事件発生の数分前、元夫とみられる男が駐輪場に続く通路へ入った後、いったんマンション前の路上に出て様子をうかがい、再び通路に戻った様子をとらえていた。間もなく帰宅した女性も通路に入り、その後、男は1人で逃げたという。