◆RMSメーター
シビアな音楽制作では、人間の感覚に近いVUメーターと、音のクリップノイズ(音割れや雑音)を探るピークメーターなど、様々なメーターを見比べて調整を行います。
他にも「RMSメーター」は、VUと似て、人間が感じる音の変化に近い動きをするメーターです。RMSは「Root Mean Square(二乗平均平方根)」の略で、前後の音量の変化による人の耳の聞こえ方(大きい音の直後は、小さい音がより聞こえにくいなど)を踏まえたうえ、人間が感じる音圧に近い表示を計算式によって割り出すという優れものです。
◆ラウドネスメーター
また、放送局ではよく「ラウドネスメーター」が使用されています。これは人間が感じる音の大きさ(感覚量)を測るもので、同じ音圧でも周波数が高い音を大きく聞き取るような、人間の聴覚の特性を考慮して補正されたメーターです。単純に音の大きさというより、音質の違いなども考慮に入れたうえで“人間が感じる音の大きさ”を「ラウドネスレベル(loudness level)」で表します。
いかがでしょう?このようなレベルメーターの話を聞くと「難しくて頭のメーターが降り切れそう!」と思ってしまうかもしれませんが、見えない「音」の世界、目視でも音の動きを感じ取れるよう、さまざまなメーターが活躍していることを知っていただけるとうれしいです。
※ラジオ関西『おしえて!サウンドエンジニア』 2021年11月7日放送回より
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【放送音声】2021年11月7日放送回