パソコンで映像や音楽を制作する、あるいは、パソコンに入っている音楽をもっと良い音で聞きたい。そんな時に活躍するのが「オーディオインターフェイス」です。今回は「オーディオインターフェイス」について、普段はラジオを陰で支えている技術スタッフが、ラジオ番組のなかで解説しました。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
パソコンで⾳楽制作や動画配信、またweb会議向けに、機材を整えて音や映像の質を高めたい! と、マイクや楽器、スピーカーなどを買ったものの、「パソコンとどんな風に繋げるの?」と惑う人も多いでしょう。そこで便利な機器が「オーディオインターフェイス」です。
オーディオインターフェイスとは、マイクや楽器から⼊⼒、またはスピーカーやヘッドフォンへ出⼒する「アナログ信号」と、パソコン内の「デジタル信号」をそれぞれ変換し、双方で音を行き来させるための機器です。英単語の「Interface」には「境界⾯」、「接点」の意味があり、ビジネス⽤語でも「インターフェイス」は「異なる2つのものを仲介する」という意味で使われます。つまりオーディオインターフェイスは、マイク、楽器やスピーカーとパソコンの間を繋ぐ“接点”なのです。
最近では「GarageBand(ガレージバンド)」などの音楽制作ソフトを使えば、スマホやパソコンの中で簡単に⾳楽を作ることができます。ウェブ会議も、パソコンやスマホのカメラとマイクで手軽に行えるようになったため、オーディオインターフェイスを使ったことがないという⼈も多いと思います。
オーディオインターフェイスが便利なのは、例えば、ライブやイベントで活用される「Shure(シュア)」社の「SM58」のようなプロ仕様マイクを使って声を録⾳したり、ギターやキーボード などの楽器の⾳をデジタル信号として録⾳したりしたいとき。オーディオインターフェイスがパソコンとの間を取り持ってくれます。
またパソコン内の⾳を鳴らす際も、パソコンに直接ヘッドフォンやイヤホンを繋げて聴いてもよいのですが、オーディオインターフェイスを介して出⼒する方が、さらに高音質で再⽣することができます。
殊に⾳楽を制作する場合は、よりシビアに音を調整するためモニター環境を整える必要があります。もし、パソコンの中で作った音楽を、直接つないだイヤホンで聴きながらミックス(音のバランスを整える作業)したなら、⼤きなスピーカーで聴いたときに音のバランスが違って聴こえることがあります。どんな環境で聴いてもバランスよく聴こえるようにミックスするには、インターフェイスを使ってモニター環境を整えるのがおすすめです。
ラジオ関西技術センターがお送りするこの番組で、あなたの質問が読まれるかも……!
興味がおありの方は、番組にハガキでおたよりください。お待ちしています。
宛先⇒ 〒650-8580 ラジオ関西『おしえて!サウンドエンジニア』係
【放送音声】2021年11月14日放送回