兵庫、大阪、奈良で店舗展開している関西スーパーマーケット(本部・兵庫県伊丹市)は26日、阪急阪神百貨店を運営する流通大手・ エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリンググループ(本社・大阪市)との経営統合の手続き予定日を12月1日から同15日に延期すると発表した。
神戸地裁が手続きの差し止めを命じた仮処分を11月22日に決定したことによる。関西スーパーは決定取り消しを求める異議を申し立てたが、最終的な司法判断が12月1日までに出ない可能性を考慮した。
H2Oは百貨店に次ぐ第2の柱として食品スーパー事業を置き、関西圏の小売りで圧倒的なシェアを握る戦略を掲げているが、今後の司法判断次第では実現に暗雲が漂う。
関西スーパーは12月1日、H2O傘下のスーパー「イズミヤ」・「阪急オアシス」との間で株式交換を実施する予定だった。差し止めの仮処分は首都圏地盤のスーパー、オーケー(横浜市)が申し立てた。
関西スーパーの異議への神戸地裁の判断は近く出る見通しだが、認められなければ関西スーパーは大阪高裁に抗告するという。逆に認められた場合、今度はオーケー側が抗告することができるため、1日の株式交換は事実上困難となっていた。
経営統合は10月末の関西スーパーの臨時株主総会で可決したが、オーケー側が集計に異議を唱え、統合差し止めを求める仮処分を申請。神戸地裁は「法令違反または著しい不公正があった」と差し止めを命じた。