国友村の国友家の当主は代々「国友藤兵衛」を名乗り、9代目が国友一貫斎です。一貫斎は鉄砲だけでなく、精密なレンズを磨き、1832年(天保3年)に60倍の望遠鏡作りに成功。その望遠鏡で天体観測をし、1835年(天保6年)に太陽の黒点を観測しました。土星や月のクレーターを詳しく図に描いたスケッチ(1836年、天保7年)も国友家には残っています。また本業の鉄砲鍛冶では、オランダの空気銃をもとに日本初のエアガンも制作しました。
2020年(令和2年)、国友家の調査で、レンズや砥石など貴重な資料がたくさん見つかりました。長浜市国友町の「国友鉄砲ミュージアム」では、鉄砲の歴史の資料や、国友一貫斎が制作した望遠鏡などが展示されていますので、長浜に行かれた時には、ぜひ立ち寄ってください。
※ラジオ関西『田辺眞人のまっこと!ラジオ』2021年12月3日放送回、「田辺眞人のラジオレクチャー」より
※1 生年月日は、正確な記録が残っていないため諸説あり。
※2 国友一貫斎は旧暦の、フランシスコ・ザビエルは新暦の「12月3日」とされる。