昨年7月から50ccのスーパーカブで日本一周にチャレンジしていた久光佑弥(ひさみつ・ゆうや)さん(26)。
“ラジオパーソライター”(ラジオパーソナリティー+ライター)こと、私、わきたかしと彼の最初の出会いは愛媛県の大三島でのこと。カブの「札幌市」ナンバーを見て思わず「札幌から原チャリでここまで来たん?」と話しかけました。
北海道から本州に入り、九州、沖縄、四国を巡って、当時は愛媛県と広島県を結ぶしまなみ海道を走行中。すでに日本の都道府県の約半分を走りぬけて来たということでした。
私が特に興味を持ったのは“スーパーカブ50で”という点。実は私も長年、ホンダのスーパーカブ50に乗っているのですが、この原付の魅力は燃費の良さと頑丈さ。新聞配達や出前などでもバンバン使われていますよね。しかし、いくら頑丈やからってといっても、日本一周って……?!
それからしばらくして久光さんは広島県、岡山県を通って兵庫県姫路市に。私も合流して、スーパーカブ2台で東に向かってツーリングしました。
その時に聞いた話によると、日本一周を始める前、久光さんはお病気をなさったそうです。それまで順調に人生を歩んでいたのに、ある日突然、病気になり仕事を辞めざるを得なくなってしまった久光さん。病気が治った後もしばらくは失意の日々を送っていました。
ですが「もしこのまま人生が終わってしまうようなことになってしまったら」と思うと居ても立っても居られなくなり、気が付けばスーパーカブ50にまたがって日本一周の旅へ。
「まだ見たことのない景色を見てみたい」「まだ知らない人たちに出会いたい」