吉凶を占うものとして、日本古来より親しまれてきた「おみくじ」。年始に「大吉」や「凶」の文字を見て一喜一憂した人もいるでしょう。しかし、おみくじに関する礼儀作法や詳しい意味については意外と知らないもの。大阪市天王寺区にある「生國魂(いくくにたま)神社」神主の寳来(ほうらい)さんに詳しく話を聞きました。
まず、年の始めにおみくじを引くと、その1年の運勢を占っているように思いがちですが、実は「引いた時のその人の状態」を示しているものだそう。いつ神社へ行っても引けるわけです。
また、「大吉」が出たからといって大喜びしてはいけない場合も。「どんどん積極的に進んでいくべき」という内容もあれば、「今が運気の頂点なのでここからは慎重に行動して」ということもあるのだそう。あくまで「引いた時の状態」を表しているということですね。
ちなみに生國魂神社には「吉凶未分」と書かれたくじがあります。これで「よしあしいまだわからず」と読むそうなのですが、こちらはどのような意味があるのでしょうか。
「吉凶未分とは、物事をポジティブに考えれば良い方に進んでいき、ネガティブに考えれば悪い方へ進んでいく事を意味し、今はそういう状態にあるということを伝えています」(生國魂神社・神主の寳来さん)
さらに、おみくじを引く時の礼儀作法についても聞きます。
「おみくじはお守りや御札などと同じように神様の分身です。神社へお参りする際にはまず、本殿で手を合わせ神様にご挨拶。その後におみくじを引けば、あなたを正しい方向へと導いてくれるでしょう」
また「引いたおみくじは持ち帰ってほしい」と寳来さんは明かします。