前回は「みぞれ」について書きましたが、今回は「○○模様」です。「これから雨模様です」「明日は雪模様となりそうです」などと、放送などで使われているのを耳にすることがあります。実は、以前からこの「○○模様」という表現が引っかかっていました。これから降るのか? それとも今の様子なのか。
『広辞苑 第七版』(岩波書店)を見ると…雨模様「→あまもよう」
ん? あまもよう?
『新明解国語辞典 第八版』(三省堂)では…雨模様「→あまもよう」
え? 「あまもよう」が元々の読み方?
そこで「あまもよう」を見てみると…「雨の降りそうな空の様子。あまもよい。」(広辞苑)
「あまもよい」とは?
「あまもよい【雨催い】 今にも雨の降り出しそうな空のけしき。雨模様」との説明が広辞苑に。その右隣りには「雨もよ」とあり、「『あめもよ』に同じ」とのこと。さらにその右隣りに書かれた「あまもやい【雨催い】」は、「アマモヨイの転」となっていました。
何ともよく似た表現が並んでいて混乱しました。同じような意味で、これほどまでいろいろな表現があるとは知りませんでした。そして、「雨模様」の本来の読み方が「『あま』もよう」だったこともわかりました。