落語の枕みたいな感じで「男は97%は痴漢と見て間違いない。残りの3%は病気……」というトークから始まり、本編ストーリーへ。若い娘が夜道を家に帰る途中に痴漢に襲われかけ、それを男が助ける。男は「家まで送りましょう」と付き添うんだけど、魔が刺して娘を襲おうとする。するとまた別の男があわられて娘を助けるんだけど……というなんとも言えない内容の下ネタソングです。
【橋本】 みんな痴漢やん(笑)。新鮮ですけどカラオケに一緒に行った相手とかに歌われるとつらいですね。
【中将】 最近だと痴漢をテーマにした曲がヒットするなんてあり得ないので、つくづく昭和の懐の深さを感じますね。
一方、中京エリアで絶大な人気を誇るラジオパーソナリティー・つボイノリオさんも歴史に残る下ネタソングを多数残しています。最初にヒットしたのが1975年の「金太の大冒険」。
【橋本】 「金太守って」「金太負けが多い」……こういうのが私が欲しい下ネタコミックソングですね。リズミカルな言葉遊びみたいな。現代のどぶろっくさんとかの歌ネタに近いノリを感じます
【中将】 この曲は当時、日本民間放送連盟の「要注意歌謡曲」……いわゆる放送禁止の指定を受けてしまいました。字面通りに歌詞を読む限りはなにも下品なことは言ってないんですけどね(笑)。
ともあれ可朝さんにせよ、つボイさんにせよ、下ネタを通して社会の制約にあらがってやろうという反骨心を感じます。そういうパンキッシュさを持ったタレントがいたことが昭和の魅力の1つだと思います。
(※ラジオ関西『中将タカノリ・橋本菜津美の昭和卍パラダイス』2022年1月15日放送回より)

