新型コロナウイルスの新・変異株「オミクロン株」による感染拡大を受け、「まん延防止等重点措置」の適用を求める動きが各地で続いた。
21日は兵庫、大阪、京都の関西3府県に北海道、福島、茨城、栃木、静岡を加えた8道府県が政府に要請し、他に5県も準備を進めた。21日時点では先行の3県を含め16都県が適用済み。政府が追加を正式決定すれば計29都道府県に上り、全国の半数超が対象地域に入る。21日から適用開始の首都圏など13都県は夜から飲食店の営業時間や酒類提供の制限が本格化した。
20日の新規感染者数は4万6千人を超え、3日連続で最多を更新。国内でこれまで報告された新型コロナ感染者数はこの日、累計で200万人を超えた。全国的に医療提供体制のひっぱ迫が強く懸念される。
兵庫県姫路市の飲食店経営の男性(50代)は「措置の具体的な内容によるが、時短、アルコールの提供、協力金、期間、これらがどうなるかが問題。地域によってはアルコールを出してもいいような話も出ているようですが、人の動きが鈍れば”焼石に水”。今年に入りキャンセル続出、お客さんがぜんぜん来ない」と嘆いた。
京都市中京区の女性会社員(30代)は、昨年11月から職場へ出勤するようになったが、1月17日から再びリモートワークに変更した。「新種のオミクロン株が広がるようにするがごとく、年末の飲み会に対する措置や年末年始の帰省に対して、積極的に制限していなかった。その結果、新規感染者が急増したのだとすれば、措置は後手だったのではと思う」と話した。