漁業が盛んな海のまち・明石では今、ノリ(海苔)の出荷が本格化している。
ノリは1年を通して手軽に購入できるが、実は冬が旬。毎年夏頃から養殖を始め、12月から翌年3月にかけて収穫を行うためだ。特にこの時期出荷されるのが「一番摘み」と呼ばれる、柔らかさと香りの良さが際立つ新芽のノリ。そのなかで、「明石のり」は栄養豊富な明石海峡で育つため、うまみ成分が多く風味豊か。肉厚でパリッとした歯ごたえも特徴で、明石を代表するブランドの1つとなっている。
明石は日本有数のノリの産地で、昨年のデータでは兵庫県内にて約4割の生産量を誇る。明石観光協会の梅田まりこさんは「日本で流通するノリの12枚に1枚は『明石のり』と言われているほど」と話す。明石沖にはたくさんのノリ網が張られ、収穫期には「潜り船」と呼ばれる船が行き来するのが冬の風物詩。潜り船はノリ網を持ち上げ、網の下をくぐりながら頭上のノリを丁寧に刈り取っていく。収穫されたノリは工場で加工し、厳格な品質検査を経て出荷される。その様子は明石観光協会と明石市役所のYouTubeチャンネルを通じて動画で見ることができる。
旬の「明石のり」は市内のスーパーはもちろん、明石駅に隣接したショッピングセンター「ピオレ明石」や魚の棚商店街などで販売されている。そして、あかし案内所と明石観光協会の事務所、オンラインショップ「明石メルカート~召しませ、あかし~」では、なかなか手に入らない市内の漁業協同組合で作られた「明石のり」が購入できる。
日本の食卓に欠かせないノリには豊富なミネラルと肌に良いビタミンC、腸内環境を整える食物繊維など、健康な体に必要不可欠な栄養素が数多く含まれているという。「とりわけ明石のりは色つやが良く、風味やうまみがひと味違う。普段の料理に合わせるほか、2月3日(木)の節分にはぜひ『明石のり』で恵方巻を作ってみてほしい」と梅田さん。「明石のり」の魅力をPRしている「明石のりまつり」のFacebookとInstagramでは「のり料理総選挙」と題し、食べたいノリ料理に「いいね!」で投票できるイベントも開催中だ。
香ばしい磯の香りにパリパリとした食感もおいしい「明石のり」。いつもの料理に加えて旬の味を堪能したい。(嵐みずえ)
※ラジオ関西『ばんばひろふみ!ラジオDEしょー!』2022年1月26日放送回、「嵐みずえの素敵な明石!!ここ」より
◆一般社団法人明石観光協会
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