子どもたちが、放課後や週末に安心して過ごすことのできる「こどもの居場所づくり」が全国で盛んだ。兵庫・神戸市でも各地域で取り組みが進んでおり、子どもたちが年齢の異なる友達や地域の人と接する、地域の多世代交流の場となっている。
神戸市中央区の「みそらこども食堂」では、月に1~2回の「こども食堂」や「フードパントリー」(何らかの事情により満足に食事を取れない人や家庭へ、食料品を支援する活動)を実施している。コロナ禍でも、食事を弁当の配布で対応。また、小・中学生向けの学習支援も行っており、宿題などを持ち寄れる場所となっている。
副代表の旭和世さんは「最初は『こども食堂』のみを行っていたが、子どもたちにとって居心地の良い場所にしたいという思いから、ニーズに合わせてさまざまな取り組みが増えてきた」と話す。
みそらこども食堂は、地域で共働き世帯が増え、ゆっくり食事を作る時間が取れないという声があるなか、子どもに手の込んだおいしいごはん提供したいと始めたもの。ひとり親の応援、ヤングケアラーの支援、学校が苦手な子供の居場所にもなっている。
学習支援では、地域の学習指導経験者や現役の学生が指導を手がけることも。さらに、Web会議システム「Zoom」を使って「学習サポート&ハワイのお友達とリモート交流会」を行ったり、子供たちが店員になって駄菓子屋を開いたりするなど、子どもたちが体験して学べるよう工夫も加えている。
神戸市では、このような、食事提供や学習支援、団らんなどを通した「こどもの居場所づくり」を推進している。子どもの居場所は、子どもを地域で見守り支える場。同市内では約170団体が取り組んでおり、地域福祉センターや自治会館、神社や教会、児童館や小学校など、地域の身近なところで実施されている。場所や日時、実施内容などは、神戸市の子育て情報サイト「KOBE 子育て応援団 ママフレ」で詳しく紹介している。
神戸市こども家庭局の今西宏貴さんは「子供たちにとって、普段知り合わない学年の友達ができる機会になり、支援する大人にとっても、地域交流などさまざまな可能性を広げる場になる。今後も市として、補助金や食材提供などを通じて支援していきたい」と話す。
※ラジオ関西『サンデー神戸』2022年1月30日放送回より
【「子どもの居場所づくり」について~神戸市公式サイトより~】
【KOBE 子育て応援団 ママフレ」】
【『サンデー神戸』番組HP】