立春にあたり「春」を考える なぜ「はる」と読む? 寒いと「春」の実感がない? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

立春にあたり「春」を考える なぜ「はる」と読む? 寒いと「春」の実感がない?

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 2月4日は立春でした。「兵庫・神戸のヒストリアン」田辺眞人のラジオレクチャー。今回は「春」について紐解きます。

江戸彼岸

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 節分の次の日は「立春」です。「立春(りっしゅん)」は音読みですから、中国文化の言葉。「春(しゅん)」も同じです。

「はる」は大和言葉です。つまり日本文化が生んだ概念です。我々の先祖は、漢字が伝来したとき、日本語の「はる」は中国の人が言う「春」だと考えて、「はる」に「春」の字を充てました。そこで「春」の字は、日本でだけ「はる」とも読まれるようになったのです。

 中国の人が考えた、春夏秋冬を図に描いて見てみましょう。

 まず、大きな円を描いて4等分します。上を「春分」とすると、時計の3時のところが「夏至」、真下が「秋分」、9時のところが「冬至」。3月20日過ぎの「春分」と6月20日過ぎの「夏至」、9月20日過ぎの「秋分」、12月20日過ぎの「冬至」、それぞれの間は3か月です。

暦の上の四季

 次に、その円に斜めに線を入れて8等分しましょう。

 この斜めの線は、5月5日頃の「立夏」、8月5日頃の「立秋」、11月5日頃の「立冬」、2月5日頃の「立春」になります。この斜線と元の線との間は、3ヵ月の半分なので、1ヵ月半です。中国語で「立」は「スタート」ですから、「立春」とは、2月5日頃から春季が始まる、という意味なんです。

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田辺眞人のまっこと!ラジオ | ラジオ関西 | 2022/02/04/金 15:00-16:00

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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