こうして、竹内さん自身が先頭に立って、突っ張り棒文化をユニークな手法で盛り上げていく。例えば、自宅で突っ張り棒を使っている様子を「つっぱり棒博士」として発信したり、雑誌の取材に応じたり、「つっぱり棒マスター認定講座」も作ったりもした。さらにツッパリ漫画がドラマ化されて人気となった時期には、不良少女のツッパリと突っ張りをかけ、「ツッパリ嬢」というキャラクターに竹内さんが自ら扮することも。特攻服を身にまとい、今までリーチできなかった若い女性や男性に突っ張り棒の正しい使い方を教えるというもので、ポスターも作り、PR活動に励んで、バズらせることを狙いとする取り組みにも挑んだ。
一方で、突っ張り棒だけではなく、手軽なDIYブランドなど、新しい商品も打ち出していく。「今までインテリアにこだわっていた人たちにとって、突っ張り棒は生活感があって便利だけど嫌だと思われていました。生活用品としての便利グッズを買う層以外にも満足してもらえるように、商品幅を広げていきました」。
コロナ禍によるおうち時間の需要増で、追い風となっている突っ張り棒。可能性はまだまだ無限大。最後に、竹内さんは今後の展望についてこう述べている。
「これからも突っ張り棒のコミュニティーをもっと盛り上げていって、突っ張り棒が好きな人を増やしていきたい。また、私たちの会社は次のライフスタイルのOSになるアイテムを作っていきたいと思っています。祖父がアルミサッシ、父が突っ張り棒というものを根付かせたのであれば、今度は私がまた次の暮らしの定番になるアイテムを作れたらと思っています」
竹内さんの次の一手はどうくるのか。今後の挑戦も楽しみだ。
※ラジオ関西『ピンチのあとにチャンスあり!』2021年11月12日・19日放送分より
◆平安伸銅工業
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