【ピンチをチャンスに】加古川の肌着メーカーがクラファンで1000万円達成 ブランド価値を高めた3代目のチャレンジ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【ピンチをチャンスに】加古川の肌着メーカーがクラファンで1000万円達成 ブランド価値を高めた3代目のチャレンジ

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 職場・学校・家庭と人生の様々な場面で思わぬ落とし穴に落ちることがあるもの。そんなときに、「このピンチをどうやって乗り越えればいいのか」、さらには「ピンチをチャンスに変えることができればいいのに」と誰もが一度は思ったことがあるはず。

 ラジオ番組『ピンチのあとにチャンスあり!』(ラジオ関西)では、そんな幾多のピンチをそれぞれ逆転の発想、挑戦する姿勢で乗り越えてきた、ひょうご・関⻄の企業経営者たちにスポットを当て、逆転の発想、挑戦する姿勢を生み出すヒントを探った。

 兵庫県加古川市の肌着メーカー「ワシオ株式会社」で統括本部長を務める鷲尾岳さんは、倒産寸前だった家業の立て直しに奔走。しかし、経営が上向きかけた矢先に、新型コロナ感染拡大による大幅な売上減少に見舞われる。そんなとき、鷲尾さんのアイデアと行動で、状況を打開することになる。

「ワシオ株式会社」で統括本部長を務める鷲尾岳さん

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 防寒に特化した裏起毛の肌着や小物類を製造・販売しているワシオ株式会社は、1955(昭和30)年に創業。「世界から寒いをなくす」ことをミッションとし、「生活の中で起きてから寝るまで、寝ている間も一度も寒いと言わない冬をどう実現するか」を考え、日々研究を重ねている。靴下の編み機をベースに自社独自技術で改造を重ね、一般的なものの2枚分ほどの保温力を備えた起毛生地を編む技術を開発。特許製法により圧倒的な暖かさを誇る生地を使った「もちはだ」は、50年以上に渡って愛され続けている看板ブランドでもある。

ワシオの工場の様子
「もちはだ」ブランドを製造するワシオの工場。ほぼすべての工程を “人の手” で行う

 兵庫県加古川市出身、30歳の鷲尾さんは、同社の若き三代目。大学卒業後に家業とは離れ、中国で酒類の販売ビジネスを展開していたが、一時帰国をした際に、暖冬の影響や数々の課題を抱え経営危機に陥っていた家業に直面。「自分がなんとかしなければ」と一心発起し、2016年、入社を決意する。

「入社時は、会社の財務状況や製造原価の管理など数字の管理が全然されていない状況でした。そもそも何が問題なのかも分かっていない状態だったと思います」

 入社してからすぐに会社の現状把握を一貫して行い、すべての業務見直しを実施。キャッシュアウトの徹底的な削減により、入社1年目で単年度黒字を達成。会社の経営も上向き始め、「これからだ!」というとき、コロナ禍による売上の低迷というピンチに陥る。


※ラジオ関西『ピンチのあとにチャンスあり!』2021年12月10日・17日放送回より

◆ワシオ株式会社
【公式HP(「もちはだ」)】

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