冬の味覚と言えばカキ(牡蠣)! “海のミルク”とも呼ばれ、おいしいだけじゃなく、栄養も満点です。
そのカキについてもっと知りたいという思いから、今回、“ラジオパーソライター”(ラジオパーソナリティー+ライター)こと、私、わきたかしは、カキについていろいろ探らせていただこうと、兵庫県たつの市御津町室津でカキの養殖をしている津田泰史さんを訪ねました。
いきなり「じゃあ船に乗りいや!」と、カキを養殖しているいかだまで連れていってくれた津田さん。
海に浮かぶいかだの上を、ひょひょいと、とび職人のように行ったり来たり。こちらを見てニヤリとしながら「やってみるか!?」と。ざっくばらんに声をかけてくれるんですが、いかだの上は海藻が生えていてヌルヌルの状態。よほどのバランス感の持ち主でなければ、海にジャボンです……。
おとなしく作業を見守っていると、津田さんはいかだの下から何本かのロープを船のフックに引っ掛けて、引き上げ始めました。やがて海中からガシャガシャガシャ~と、鈴なりになった、ものすごい数のカキが引き上げられていきます。そして船の甲板にガシャーンとのせていきます。
「これでカキ、いったい何個くらいあるんすか!?」と尋ねたところ、「そやなぁ~、8000個ぐらいかなぁ~」と津田さん。こんなに密集して暮らすカキたちって、生存競争が大変なんじゃないかと……。
「カキは逃げたりしないんですか!?」という僕の率直な疑問にも、津田さんは次のように、丁寧に答えてくれます。カキは生まれてすぐは海を漂うのですが、ここだと思ったところにくっつくと、あとは一生そこから離れずに住み続けるんだそうです。暑い日も寒い日も、嵐で海が荒れても何がなんでも……。