浄土宗や浄土真宗など、鎌倉時代に誕生した新しい宗派が受け入れられた理由とは? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

浄土宗や浄土真宗など、鎌倉時代に誕生した新しい宗派が受け入れられた理由とは?

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 浄土宗、浄土真宗、日蓮宗、曹洞宗、臨済宗など、日本の多くのお家の宗派は、鎌倉時代に始まった仏教が多いのです。それ以前の平安時代の真言宗、天台宗を信仰しているお宅もありますが、仏教が入ってきた飛鳥時代や、奈良時代の南都六宗と呼ばれる宗派を信仰しているお宅は、ほぼありません。これはどうしてでしょう?

天台宗の開祖・最澄
真言宗の開祖・空海

 仏様の教えを理解して修行する方法はたくさんあります。ありすぎて、知識、教養、財力、体力がないと無理でしたので、平安時代には、一般の人はなかなか仏教の実践ができませんでした。

 ところが鎌倉時代に、法然、日蓮、親鸞、栄西、道元という仏教界のリーダーが出てきます。この人たちに共通した教えは「たくさんある修行の中から1つの方法を選んで実践しなさい」というものでした。しかもその修行は、難しい内容ではありませんでした。彼らは、最澄が開いた天台宗の比叡山延暦寺で修行をして、あらゆるものをマスターしましたが、一般の人に向けては「1つだけに専念」と布教したのです。

 日蓮宗を開いた日蓮は、「法華経」というお経の題名(お題目)だけを「南無法蓮華経」とひたすら唱える修行を説きました。

 浄土宗を開いた法然は、死ぬ苦しみを救ってくれるのは阿弥陀様だから、「南無阿弥陀仏」とたくさん念仏を唱えれば、阿弥陀さんが極楽浄土へ連れていってくれると伝えました。

法然

 浄土真宗を開いた親鸞は、念仏は1回だけでも良いから、真心を込めて「南無阿弥陀仏」と唱えれば、阿弥陀様が救ってくれると説きました。

親鸞

 兵庫にお墓がある一遍は、時宗を開き、ともかく1回口先から「南無阿弥陀仏」を唱えればよいと広めました。

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