昨年2021年末、「緑の水あめ」が世間を賑わせたのをご記憶でしょうか。「M-1グランプリ」の後にSNS上で話題になりました。きっかけは、同番組で、優勝したお笑いコンビ「錦鯉」の長谷川雅紀さんが発した「緑の水あめが田んぼの味」とのフレーズ。「田んぼの味ってどんな味?」と気になり、食べてみた人もいるかもしれません。
果たして、緑の水あめは実際どんな味なのか、放送後どんな反響があったのか、そして最近の駄菓子事情は……。「棒付き水あめ」を製造するヤマヨ製菓株式会社(本社:愛知県名古屋市)3代目代表取締役の山田豊一郎さんにお話を伺いました!
――話題の「棒付き水あめ」。昔懐かしいパッケージです。歴史があるそうですね。
会社の創業は昭和29(1954)年で、もともとは、松露(あんこ玉)や乾燥ゼリーを作っていました。駄菓子の製造を始めたのは40年ほど前。棒付き水あめは、愛知県の他のメーカーから作り方を引き継いで、平成25年(2013年)から製造しています。引き継いだものなので、いつから作られているのか正確には分かりません。ただ、歴史はかなり深いと思います。
――「水あめ」に棒が付いていることに興味引かれる人も…。
棒付き水あめには、棒が2本刺さっています。ところが、水あめであって練あめではありません。ぺろぺろとなめるあめです。しかし、その見た目から棒で練ろうとする方もいて、「硬すぎて練れない」というクレームも年に数件来ています(笑)。
――漫才のネタに出てきて話題になった「緑の水あめ」。実際は何味なのでしょう?
「メロン味」です。水飴の味は香料で決まっていて、透明(白)はアップル、赤はストロベリー、青はソーダです。使用する香料の変化はありますが、味や作り方は昔から変わっていません。
「田んぼの味」という表現は、正直複雑です。田んぼの味が想像できないので…。田んぼは緑色だから? でも、季節によって田んぼの色は変わるような? と…。対面販売(マルシェなど)する際には、緑色の水あめは子供たちに人気です。こうやって考える機会をいただいたことには大感謝です!