そして、もう1人、出番に飢えているタレントが、ヴィッセルにいる。ブラジル人のリンコン選手だ。
昨シーズンはコロナ禍の影響でなかなか入国できず、チームへの合流も遅れ、シーズン途中に負傷離脱。昨年11月のJ1第34節ベガルタ仙台戦でJ初得点を決めたが、J1で13試合1得点にとどまった。今季、途中出場で2試合に出場しているが、コンディションのよさは見せているだけに、勝負をかける2年目に期待されるのは、ゴールだ。
ブラジルでも育成年代から注目されていた21歳のFWは、「自分はゴールをとってヴィッセルの力になるために来ている。その役割をしっかり全うしたいと常に思っている。自分のチャンスが来るまで、しっかり準備して、(プレーを)磨いて待つというのをずっと続けている。明日ももしチャンスがあれば、準備してきたものをしっかり出して、チームのために自分の特徴を出して、活躍できればと思っている」と気合を込める。
アンドレス・イニエスタ選手、セルジ・サンペール選手、ボージャン・クルキッチ選手といった強力助っ人陣とともに研鑽を積む背番号29は、チーム浮上のカギを握る存在となるかもしれない。「アウェイだが、今の我々にとってはとても重要な試合。(勝つという)決意をもって選手たちみんなで準備をしてきたので、勝点3を取って帰ってくるというイメージでいる」というリンコン選手の思いとともに、チームは今季初勝利をかけて、広島に乗り込む。
※ラジオ関西『GOGO!ヴィッセル神戸』3月7日の放送では、広島戦を振り返るとともに、3月10日の鹿島アントラーズ戦マッチプレビューなどを放送予定